下肢静脈瘤の手術後はどう過ごす？再発予防と日常生活の注意点を解説

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下肢静脈瘤を根本から治す治療が手術です。日帰り手術ですので、入院の必要はなく、手術翌日からも仕事に復帰できます。
しかし、実際手術を受けた場合、どのような生活になるのかなど、気になることも多いと思います。
下肢静脈瘤の手術後の過ごし方など、わかりやすく解説します。

✓下肢静脈瘤の手術って、入院が必要なの？日帰り手術って何？
✓手術した後は、痛いの？
✓手術した後って、仕事はいつからできるの？運動は？

このような疑問や不安を解決できます。

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下肢静脈瘤の手術を受けられた皆様、お疲れ様でした。手術後の回復期間をどのように過ごすべきか、不安に感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、手術後の生活で気をつけるべきポイントを、わかりやすく解説していきます。

【手術について】

詳しくは、「下肢静脈瘤の治療選び！手術と保存療法のメリット・デメリットを専門医が解説」もご覧ください。

一般的には、「血管内焼灼術」や「グルー治療」が行われますが、どちらも日帰り手術（入院は必要でなく、手術日当日にご来院いただき、術後には歩いて帰っていただく方法）で治療が可能です。医療機関によっては、入院加療となっているところもありますが、日帰り手術でも問題ありませんので、ご安心ください。

【術後早期の過ごし方と基本的な注意点】

手術日当日のみ、血管内焼灼術を受けた方は弾性包帯を着用していただきますが、手術翌日の朝にはご自身で包帯を外していただいて大丈夫です。
そのため、手術日当日はお風呂やシャワーを浴びることができませんが、翌日に包帯を外していただいた直後からシャワー浴が可能となります。

行動制限については、日常生活レベルであれば、手術当日から行っていただいて問題ありません。むしろ、合併症の一つである深部静脈血栓症を防ぐためには、じっとするよりも、いつも通りに動いていただくことが大切です。

なお弾性ストッキングの着用については、基本的には術後も着用をおすすめしていますが、状況に応じて変わりますので、当院へお越しいただい際、ご説明をさせていただきます。
激しい運動については、術後１週間を目安としてください。

基本的に手術日当日から、いつも通りの生活を行っていただいて構いません。

【手術後の痛みについて】

もちろん痛みがあるときは、我慢せずに鎮痛剤を内服してください。しかし私の経験では、10人手術をさせていただき、実際に鎮痛剤を使用された方は、1人といったイメージですので、術後に痛みが強くて大変なんじゃないかとご心配な方は、安心してください。

なお必ず感じる感覚として、「つっぱり感」があります。血管は元々柔らかいですので、普段我々が足を曲げたりしても違和感を感じることは通常ありませんが、手術をすると一時的に治療した血管が硬くなりますので、足を曲げたりしたときに、つっぱるような感覚を感じることがあります。

こちらは多くの方が感じる症状ですが、先ほどお話させていただいた通り、鎮痛剤を使用するほどではなく、また術後徐々に改善していきます。多くの方は、術後1か月目の診察時には、感じない、ほとんど感じないと仰る方が多いです。

【再発予防と長期的な生活改善のポイント】

手術は下肢静脈瘤を根本的に治す治療です。
しかし、下肢静脈瘤は日常生活の中で起こる血管への負担が原因ですので、術後もその生活習慣の改善が、再発予防に重要となります。また通常、下肢静脈瘤を引き起こす血管は、片方の足に2本あります。そのため、手術では治療が必要な血管を治療しますので、手術時には問題のなかった血管が、静脈不全をきたす場合がありますので、予防は大切です。

まず、適度な運動を心がけましょう。ウォーキングや水中歩行など、足の筋肉を使う軽い運動がおすすめです。

体重管理も大切です。過度な体重増加は下肢静脈瘤の再発リスクを高めます。バランスの良い食事を心がけ、適正体重を維持しましょう。

長時間の同じ姿勢は避け、1時間に1回程度は軽く足を動かすことをお勧めします。

特に気をつけていただきたいのが、足を組む習慣です。血液の流れを悪くする原因となりますので、できるだけ避けましょう。弾性ストッキングの着用も予防になります。

また、定期的な経過観察も重要です。些細な変化でも気になることがありましたら、担当医に相談することをお勧めします。

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