- 2024年11月27日
- 2024年11月28日
下肢静脈瘤は何科を受診する?専門医はどこにいる?
下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)は、足の血管がふくらみ、くねくねと曲がった状態になる病気です。この症状に気づいたら、何科を受診すればよいのか、どのような専門医がいるのか気になる方も多いのではないでしょうか。本記事では、下肢静脈瘤についての適切な診療科や専門医についてわかりやすく解説します。
✓下肢静脈瘤って、何科で相談すればいいの?
✓おすすめの科って、あるの?
✓下肢静脈瘤の治療って、誰でもできるの?専門医って、どこにいるの?
このような疑問や不安を解決できます。
この記事を書いた、院長の高見 友也です。
『不安を安心に』変えることのできるクリニックを目指して、幅広い診療を行っています。ここでは、いくつかの専門医をもつ立場から、病気のことや治療のことをわかりやすく説明しています。
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目次
【下肢静脈瘤の診療科:何科を受診すればいい?】
下肢静脈瘤は主に心臓血管外科や皮膚科、循環器内科などで診療を受けることができます。ただし、地域や医療機関によっては別の科で診察を行うこともあります。
心臓血管外科
下肢静脈瘤は血管の異常が原因で起こります。一般的に心臓血管外科は心臓の手術をしているイメージかと思いますが、下肢静脈瘤のように末梢の血管治療を行っている先生もおられます。
皮膚科
下肢静脈瘤は湿疹や潰瘍などの原因にもなりますので、皮膚科でも対応可能な場合があります。
総合診療科や内科、循環器内科
下肢静脈瘤について相談する際、当院のように内科も行っているクリニックへ相談いただくメリットがあります。下肢静脈瘤は多彩な症状を示します。下肢静脈瘤が原因であることもあれば、そうでない場合もあります。そのような場合、下肢静脈瘤の診断治療のみを行っている施設や、下肢静脈瘤治療以外、内科的なことをされていない施設の場合、下肢静脈瘤が原因かどうかは判断してくださいますが、原因でなかった場合に、現在お困りの症状の原因が何かはわからないままとなってしまう可能性があります。
自分の症状に合った科が分からない場合は、まず内科を受診するのも良い選択肢です。
【下肢静脈瘤の専門医:どこにいる?】
専門的な治療を受けるには、下肢静脈瘤に詳しい医師を探すことが大切です。
では、どのように専門医を見つければよいのでしょうか。
まずは、以下のいずれかの資格を有するかどうか確認してください。
【脈管専門医】【心臓血管外科専門医】【皮膚科学会専門医】【形成外科学会専門医】【インテーベンショナルラジオロジー学会専門医】
さらに重要なことは、実際に下肢静脈瘤の治療の経験があるかが大切です。
下肢静脈瘤は専門性が高いため、上記資格を有していても、実際は下肢静脈瘤の治療を行ったことがない、実績があまりない医師もおられます。
そのため、少なくともある一定以上の経験を有しているかも重要ですが、その基準の1つとして、【血管内焼灼術実施医】というものがあります。さらに、【血管内焼灼術指導医】を有している場合は、一定程度以上の経験を有していると考えて問題ありません。
専門医の探し方
- 下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術の実施基準による実施医、指導医を探す。下肢静脈瘤血管内治療実施管理委員会では、下肢静脈瘤の診療に関する知識と技術を持つ医師を認定しています。当委員会のウェブサイトで近隣の認定医を検索することが可能です。
- 病院やクリニックのホームページを確認する。下肢静脈瘤治療を専門で行っている病院は、あまり多くありません。まずは近隣で、下肢静脈瘤の治療を行っている病院のHPを確認していただき、専門医や治療実績が明記されている施設を選ぶと安心です。
- 地域の口コミやレビューを活用する インターネット上の口コミサイトやSNSで、実際に治療を受けた方の体験談を参考にするのも有効です。ただし、個人の感想であるため、複数の情報を確認して判断しましょう。
【下肢静脈瘤で、総合診療を行っているクリニックを受診するメリット】
下肢静脈瘤は多彩な症状を有します。湿疹などの皮膚症状や、こむら返りなどの整形外科的な症状、下腿浮腫など循環器内科的な症状も引き起こします。
そのため、下肢静脈瘤の診断・治療のみを行っている病院では、下肢静脈瘤が原因かどうかは判断してくれますが、その症状の原因や治療は行ってもらえない可能性があります。
一方、当院のように内科及び外科診療を行っている施設であれば、下肢静脈瘤が原因かどうかの判断はもちろん、原因でないことが判明した後も、何が原因で、どのような治療を行えば、そのお困りの症状が改善するか判断することができます。
まとめ
下肢静脈瘤は、適切な科を受診するだけではなく、専門医資格の有無や実際に下肢静脈瘤の経験があるかなどをもとに、信頼できる専門医を選ぶことが大切だと考えます。まずは症状に気づいたら早めの受診が健康を守る第一歩です。