- 2025年8月26日
今日から始めたい!高血圧を防ぐ減塩のポイント

高血圧は「サイレントキラー」とも呼ばれ、自覚症状がないまま進行する怖い病気です。
日本人の約3人に1人が高血圧といわれており、その大きな原因の一つが塩分の摂りすぎです。
厚生労働省では、高血圧予防のために1日の塩分摂取量を6g未満に抑えることを推奨しています。
しかし「減塩料理は味気ない」「美味しくない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、塩分6g未満でも満足できる美味しいレシピを4つご紹介します。
これらのレシピを活用すれば、無理なく減塩生活を始められ、高血圧の予防・改善につながります。

この記事を書いた、院長の高見 友也です。
『不安を安心に』変えることのできるクリニックを目指して、幅広い診療を行っています。ここでは、いくつかの専門医をもつ立場から、病気のことや治療のことをわかりやすく説明しています。
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目次
【なぜ塩分制限が必要?高血圧と塩分の深い関係】

高血圧と塩分には密接な関係があります。
塩分を多く摂取すると、血液中のナトリウム濃度が上昇します。
体は血液の濃度を一定に保とうとして、血管に水分を取り込みます。
その結果、血液量が増加し、血管壁にかかる圧力が高くなるのです。
これが高血圧のメカニズムの一つです。
日本人の平均的な塩分摂取量は、男性で約10.9g、女性で約9.3gとされています。
これは推奨される6g未満を大幅に上回っている状況です。
塩分を6g未満に抑えることで、収縮期血圧を約2〜8mmHg下げる効果が期待できます。
わずかな数値に見えますが、この改善が心筋梗塞や脳梗塞のリスクを大幅に減らします。
減塩は薬に頼らない、最も効果的な高血圧対策の一つなのです。
【美味しさを保つ減塩のコツとテクニック】

減塩料理を美味しくする秘訣は、塩分以外の「うま味」を最大限に活用することです。
◎まず重要なのは「だし」の活用です。
昆布、かつお節、しいたけなどの天然だしには、グルタミン酸やイノシン酸といううま味成分が豊富に含まれています。
これらのうま味成分は、少ない塩分でも満足感のある味を作り出します。
◎次に「香り」を活用しましょう。
にんにく、生姜、ハーブ類、柑橘類の皮などは、料理に奥深い味わいを与えます。
特に柑橘類の酸味は、塩分の代わりとして非常に効果的です。
「酸味」も重要な要素です。
酢、レモン汁、トマトの酸味は、少ない塩分でもメリハリのある味を演出します。
◎さらに「食感」にも注目してください。
きのこ類や野菜の食感を活かすことで、満足感が高まります。
◎最後に「温度」も大切です。
温かい料理は香りが立ちやすく、薄味でも美味しく感じられます。
まとめ
減塩生活は一日にして成らず、継続することが大切です。
今回ご紹介したテクニックを参考に、徐々に塩分を減らしていきましょう。
うま味、酸味、香り、食感を上手に活用すれば、美味しい減塩料理は十分可能です。
高血圧の予防・改善は、毎日の食事から始まります。
ぜひ今日から、これらのレシピを取り入れてみてください。