• 2025年3月3日
  • 2025年3月5日

つらい膀胱炎を撃退!予防と治療法について

こんにちは。今回は女性に多い悩みの一つ、膀胱炎についてお話しします。
「トイレが近い」「排尿時に痛みがある」などの症状でお悩みの方は少なくないでしょう。

膀胱炎は女性に非常に多い病気で、生涯で約半数の女性が一度は経験するといわれています。
正しい知識を身につけて、適切な対処法を知ることが大切です。

この記事では、膀胱炎の基本的な知識から予防法、治療法まで詳しく解説します。
つらい症状を和らげるヒントが見つかるかもしれませんので、是非ご覧ください。

✓そもそも膀胱炎って、何?どんなことが起こってるの??
✓診断と治療は何があるの??
✓日常生活でできる予防ってあるの?

このような疑問や不安を解決できます。

この記事を書いた、院長の高見 友也です。

『不安を安心に』変えることのできるクリニックを目指して、幅広い診療を行っています。ここでは、いくつかの専門医をもつ立場から、病気のことや治療のことをわかりやすく説明しています。

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目次

  1. 【膀胱炎とは?症状と原因を知ろう】
  2. 【膀胱炎の診断と治療 – 早めの受診が大切】
  3. 【効果的な便秘対策と治療法】
  4. 【便秘予防のためのポイント】

【膀胱炎とは?症状と原因を知ろう】

膀胱炎とは、膀胱の内側の粘膜に炎症が起こる病気です。
主に細菌(ばい菌)が原因となって発症します。

最も多い症状は以下のようなものです。

  • トイレが近くなる(頻尿)
  • 排尿時に痛みや灼熱感がある(排尿痛)
  • 尿が濁っている
  • 下腹部に不快感や痛みがある
  • 尿に血が混じることもある(血尿)

これらの症状が一つでもあれば、膀胱炎の可能性があります。
特に女性は解剖学的な理由から膀胱炎になりやすいのです。

【なぜ女性は膀胱炎になりやすいのでしょうか?】

それは女性の尿道(尿の通り道)が男性に比べて短いためです。
尿道の長さは女性で約3〜4cm、男性で約20cmと大きな差があります。

尿道が短いと、外部から細菌が膀胱に入りやすくなります。
特に大腸菌(大腸に住む細菌)が肛門付近から尿道を経由して膀胱に侵入することで炎症が起こりやすいのです。

また、女性ホルモンの変化や、妊娠、更年期なども膀胱炎のリスクを高める要因となります。特に閉経後は女性ホルモン(エストロゲン)の減少により、尿道周辺の粘膜が薄くなって感染しやすくなります。

【膀胱炎の診断と治療 – 早めの受診が大切】

膀胱炎かな?と思ったら、早めに受診しましょう。
問診と尿検査から診断を行います。

診察では主に以下のことが行われます。

  • 症状についての問診
  • 尿検査(尿中の細菌や白血球の有無を調べます)
  • 必要に応じて超音波検査

尿検査では、尿中の白血球(体内で細菌と戦う細胞)の数や細菌の有無を調べます。
膀胱炎では白血球が増加していることが多いです。

また当院では、顕微鏡もありますので、場合によっては顕微鏡で原因となっている細菌を確認します。

【治療】

治療の基本は抗生物質による細菌の除去です。多くの場合、3〜7日程度の抗生物質の服用で症状は改善します。

処方された薬は、症状が良くなったからといって途中でやめずに、指示通りに最後まで飲み切ることが大切です。中途半端な治療は細菌が残り、再発の原因になります。

また、水分をしっかり摂ることも重要です。水やお茶をこまめに飲んで、尿の量を増やすことで、膀胱内の細菌を洗い流す効果があります。

膀胱炎症状が強い場合や、細菌がいなくなっても症状を感じる場合は、漢方などの症状を緩和する薬も使用する場合があります。

通常は外来治療で改善しますが、高熱や激しい痛みがある場合、妊娠中の場合、症状が改善しない場合などは、入院治療が必要になることもあります。

【膀胱炎の予防法 – 日常生活での注意点】

膀胱炎は再発しやすい病気です。一度かかった方の約3割が1年以内に再発するというデータもあります。再発を防ぐためには、日常生活での予防が重要です。

効果的な予防法をいくつかご紹介します。

  1. こまめな水分摂取
    1日に1.5〜2リットルの水分を摂ることをおすすめします。水やお茶などの水分をこまめに飲むことで、尿の回数が増え、膀胱内の細菌を洗い流す効果があります。
  2. トイレを我慢しない
    尿意を感じたら、なるべく早くトイレに行きましょう。尿を長時間膀胱にためておくと、細菌が増殖しやすくなります。
  3. 排尿後のケア
    トイレの後は、前から後ろ(尿道から肛門方向)へ拭くようにしましょう。逆に拭くと、肛門付近の細菌が尿道に侵入しやすくなります。
  4. 入浴について
    シャワーだけでなく、浴槽につかる入浴も効果的です。ただし、入浴剤や泡風呂の使用は尿道や膣の刺激になることがあるので、敏感な方は注意しましょう。
  5. 下着の選択
    通気性の良い綿素材の下着を選び、きつい下着は避けましょう。また、下着は毎日清潔なものに取り換えることが大切です。
  6. 性行為の前後のケア
    性行為は膀胱炎の引き金になることがあります。性行為の前後には、排尿することをおすすめします。特に後の排尿は、尿道に入った可能性のある細菌を洗い流す効果があります。

膀胱炎を繰り返す場合は、上記生活習慣の見直しをすることも大切ですが、エコー検査などで原因がないか調べることも大切です。

また、膀胱炎が頻繁に再発する場合や、血尿がある場合などは、膀胱炎以外の病気の可能性もあります。膀胱がんや腎臓の病気など、より重篤な疾患が隠れていることもあるため、必ず医師の診断を受けてください。


まとめ

膀胱炎は女性にとって身近な病気ですが、適切な知識と予防法を知ることで、その発症リスクを下げることができます。

症状が出たら早めに医療機関を受診し、医師の指示に従って治療を受けましょう。また、日常生活での予防も大切です。

水分をしっかり摂る、トイレを我慢しない、清潔を保つなど、簡単なことから始められます。これらの対策を習慣にすることで、膀胱炎の予防につながります。

健康な毎日を送るために、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。お体に不調を感じたら、早めに医療機関を受診してください。


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