- 2025年7月30日
いびき・無呼吸が気になる方へ|堺市上野芝の内科で早めの対策を

毎晩のいびきや、睡眠中に息が止まっていると家族から指摘されたことはありませんか?
「ただのいびきだから大丈夫」と軽く考えがちですが、実はこれらの症状は「睡眠時無呼吸症候群」という病気のサインかもしれません。
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まったり浅くなったりを繰り返す病気で、放置すると深刻な健康被害をもたらす可能性があります。
堺市にお住まいの方で、いびきや無呼吸の症状が気になる場合は、早めに内科での相談をおすすめします。
この記事では、睡眠時無呼吸症候群の基本的な知識から、具体的な対策方法まで、わかりやすく解説していきます。

この記事を書いた、院長の高見 友也です。
『不安を安心に』変えることのできるクリニックを目指して、幅広い診療を行っています。ここでは、いくつかの専門医をもつ立場から、病気のことや治療のことをわかりやすく説明しています。
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目次
【いびき・無呼吸症候群の症状と原因を知ろう】

【睡眠時無呼吸症候群とは】
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)は、睡眠中に呼吸が止まる状態が繰り返される病気です。
具体的には、10秒以上の呼吸停止が1時間に5回以上起こる状態を指します。
日本では約300万人以上の患者さんがいるとされており、決して珍しい病気ではありません。
≪主な症状をチェックしてみましょう≫
◎夜間の症状
- 大きないびきをかく
- 睡眠中に息が止まる(家族からの指摘)
- 何度も目が覚める
- 寝汗をかく
- 息苦しさで目が覚める
◎日中の症状
- 朝起きても疲れが取れない
- 日中の強い眠気
- 集中力の低下
- 頭痛やめまい
- イライラしやすい
これらの症状が複数当てはまる場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
【無呼吸症候群の原因】
睡眠時無呼吸症候群には大きく分けて2つのタイプがあります。
≪閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)≫
最も多いタイプで、全体の約90%を占めます。睡眠中に舌や軟口蓋(なんこうがい:口の中の柔らかい部分)が緩んで気道をふさぐことで起こります。
≪中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSA)≫
脳からの呼吸指令が一時的に止まることで起こる、比較的まれなタイプです。
【危険因子となる要素】
以下の要因がある方は、睡眠時無呼吸症候群になりやすいとされています。
- 男性(女性の2〜3倍多い)
- 肥満(BMI25以上)
- 首が太い・短い
- 下あごが小さい
- 舌が大きい
- 扁桃腺が大きい
- 鼻づまりがある
- 飲酒習慣
- 喫煙習慣
- 加齢(特に50歳以上)
【放置すると危険!無呼吸症候群のリスク】

≪生活の質への影響≫
睡眠時無呼吸症候群を放置すると、まず日常生活に大きな支障をきたします。
質の良い睡眠が取れないため、日中の眠気が強くなり、仕事や勉強に集中できなくなります。
また、記憶力や判断力の低下も起こり、日常生活の質が大幅に低下してしまいます。
≪交通事故のリスク≫
特に深刻なのが、運転中の居眠りによる交通事故のリスクです。
睡眠時無呼吸症候群の患者さんは、健康な人と比較して交通事故を起こす確率が約2〜7倍高いとされています。これは本人だけでなく、周囲の人々にとっても大きな危険となります。
≪心血管疾患のリスク増加≫
睡眠時無呼吸症候群は、様々な心血管疾患のリスクを高めます。
- 高血圧
無呼吸による酸素不足で血管に負担がかかり、高血圧になりやすくなります。
睡眠時無呼吸症候群の患者さんの約50%に高血圧が見られます。 - 心不全
心臓への負担が継続的にかかることで、心不全のリスクが高まります。 - 不整脈
酸素不足により心臓のリズムが乱れ、不整脈を起こしやすくなります。 - 心筋梗塞・脳梗塞
血管への負担や血液の粘度上昇により、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが増加します。
≪糖尿病との関連≫
睡眠時無呼吸症候群は糖尿病との関連も指摘されています。
睡眠の質の低下により、血糖値をコントロールするインスリンの働きが悪くなり、糖尿病のリスクが高まります。また、既に糖尿病の方では、睡眠時無呼吸症候群により血糖コントロールが困難になることがあります。
【堺市上野芝で受けられる検査と治療法】

【診断のための検査】
睡眠時無呼吸症候群の診断には、専門的な検査が必要です。
詳しくはこちら「睡眠時無呼吸は簡単な検査でわかります|自宅でできる検査とは?」もご参照ください。
≪簡易検査(自宅でできる検査)≫
自宅で行える検査で、指先に装着するセンサーで血中酸素濃度を測定します。
スクリーニング検査として有効で、自宅で実施可能な検査です。
≪精密検査(ポリソムノグラフィー:PSG)≫
脳波、心電図、筋電図、呼吸状態、血中酸素濃度などを総合的に測定し、正確な診断を行います。
当院では、自宅でも実施可能です。
【治療法の選択肢】
睡眠時無呼吸症候群の治療法は、重症度や原因に応じて選択されます。
≪CPAP療法(シーパップ療法)≫
最も効果的な治療法の一つです。
睡眠中に鼻マスクを装着し、専用の機器から一定の圧力をかけた空気を送り込みます。
これにより気道を開いた状態に保ち、無呼吸を防ぎます。
≪生活習慣の改善≫
軽度の場合や、他の治療法と併用して効果を発揮します。
- 減量(肥満の改善)
- 禁酒・禁煙
- 規則正しい睡眠習慣
- 横向きで寝る
- 枕の高さを調整する
≪マウスピース治療≫
軽度から中等度の閉塞性睡眠時無呼吸症候群に有効です。
下あごを前方に移動させて気道を広げるマウスピースを装着します。
【治療の効果】
適切な治療を受けることで、多くの患者さんが症状の改善を実感されています。
- いびきの軽減・消失
- 熟睡感の改善
- 日中の眠気の解消
- 集中力の向上
- 血圧の改善
- 心血管疾患リスクの低減
治療開始後、早い方では数日から1週間程度で効果を実感される方も多くいらっしゃいます。
まとめ
いびきや無呼吸の症状は、単なる睡眠の問題ではなく、深刻な健康リスクをもたらす可能性があります。
早期発見・早期治療により、生活の質の向上と健康リスクの軽減が期待できます。
堺市にお住まいの方で、いびきや無呼吸の症状が気になる場合は、まずはお気軽に当院へご相談ください。
専門的な検査と適切な治療により、快適な睡眠と健康な毎日を取り戻すことができます。