- 2024年11月27日
睡眠時無呼吸症候群の治療と予防 – 快適な睡眠を取り戻すために
あなたは毎日ぐっすり眠れていますか?夜中に何度も息が止まる、激しいいびきをかく、日中の眠気が強いなどの症状でお悩みの方は、実は睡眠時無呼吸症候群(SAS)かもしれません。
✓睡眠時無呼吸症候群って、よく聞くけど何?
✓睡眠時無呼吸症候群と関係する合併症って何?
✓生活習慣病と睡眠時無呼吸症候群って関係あるの?
このような疑問や不安を解決できます。
この記事を書いた、院長の高見 友也です。
『不安を安心に』変えることのできるクリニックを目指して、幅広い診療を行っています。ここでは、いくつかの専門医をもつ立場から、病気のことや治療のことをわかりやすく説明しています。
プロフィールはこちらから
【睡眠時無呼吸症候群とは – 意外と多い「危険な寝息」】
睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に呼吸が止まってしまう病気です。具体的には、睡眠中に10秒以上の呼吸停止が1時間に5回以上起こる状態を指します。
日本人の40歳以上の男性の約4人に1人がこの病気の可能性があるとされています。肥満も関係はしていますが、肥満でない方でも睡眠時無呼吸症候群の方がおられますので、注意が必要です。
この病気が怖いのは、質の良い睡眠が取れないだけでなく、重大な合併症を引き起こす可能性があることです。
【主な症状と危険信号 – あなたにも当てはまりませんか?】
- 大きないびき
- 寝ている間の呼吸停止(家族に指摘されることが多い)
- 朝起きても疲れが取れない
- 日中の強い眠気
- 集中力の低下
- 頭痛
- 夜間の頻尿
これらの症状が複数当てはまる場合は、一度専門医への相談をおすすめします。
特に注意が必要なのは、この病気が様々な生活習慣病と関連していることです。高血圧、心臓病、脳卒中などのリスクが高まることが分かっています。
【診断と治療 – 最新の医療で快適な睡眠を】
診断は主に以下の手順で行われます:
- 問診:症状や生活習慣について詳しくお聞きします
- 睡眠検査:自宅や病院で専用の機器を使って睡眠状態を調べます
- 身体検査:口腔内や鼻腔の状態、体重なども確認します。
治療法は症状の程度によって異なりますが、主な選択肢として:
- CPAP療法(シーパップ療法): 小さな機械で空気を送り込み、気道を確保する治療です。最も一般的で効果的な治療法です。
- マウスピース療法: 歯科医師が作る特殊なマウスピースで、就寝時に下顎を前に出し、気道を確保します。
- 生活習慣の改善: 体重管理、禁煙、適度な運動、規則正しい睡眠習慣などが重要です。
- 手術療法: 扁桃肥大や重度の鼻閉がある場合に検討します。
予防と自己管理のポイント:
- 適正体重の維持
- 規則正しい生活リズム
- 禁煙
- アルコールは就寝直前を避ける
- 横向き寝を心がける
結論
早期発見・早期治療が大切です。治療を始めると、多くの方が「こんなに気持ちよく眠れるとは思わなかった」とおっしゃいます。
睡眠時無呼吸症候群は、適切な治療で良質な睡眠を取り戻すことができます。命に関わる合併症のリスクも減らすことができるのです。心配な症状がある方は、ためらわずに専門医に相談することをお勧めします。